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​魔法美少女

ドリーミンラヴ

====主要登場人物=====

★伊左 虎座(いさ とらざ)

何かとトラブルに巻き込まれる少年。

愛夢とは幼馴染。

☆玄日 愛夢(くろひ あいむ)

 

魔法美少女リーヴ。ドヴというと激しく怒る。

虎座とは幼馴染。

 

==============


 

【第一部】


 

虎座 

「来るなっ・・!来るなっ!

 化物・・!うわあああっ!」

愛夢

「マジカル・ケルスターッ!!」

 

虎座

「来るなっ!!来る・・・あれ??

 化物は?」

愛夢

「倒したわ。このアタシがねっ!」

虎座

「えっ・・・。

 こんなカワイイ子に助けられるなんて。

 情けないなぁ・・・。」

愛夢

「かわっ・・!・・・コホン。

 べ、別にアナタの為じゃないしっ!」

虎座 

「はぁ・・情けない。

 けど、ありがとう。!君は?」

愛夢

「アタシは、

 魔法美少女ドリーミンラヴ。

 略してリーヴって呼んでね♪」

 

虎座

「そうだね。さすがにドb・・」

 

愛夢        

「それ、そう言ったら、

 どうなるか、

 わかってる、わね?(殺気)」

 

虎座        

「は、はいぃぃぃ!!

 すいません!

 リーヴさん!!!

 

愛夢        

「よろしい。

 ていうか!

 アンタと話してたから

 処置を忘れるところだったわ。

 少し目を閉じてなさい。

 眩しいわよ。

  “残滓(ざんし)よ。

   我(われ)の元(もと)へ。”」

虎座        

「うわっ・・・!」

愛夢        

「だから、言ったじゃない。・・・もう。」

虎座        

「うわぁ、リーヴさんが、輝いてる!」

愛夢        

「そう。化物の魔力の残りが溜まって、

  悪質な魔力に変わる前に、

    魔法少女である私が、

 吸収して、浄化してるの。」

虎座        

「すっげえ・・・かっこいい・・・!」

愛夢        

「ふふーんだ!さすがリーブ様ってお呼び!」

 

虎座        

「いよっ!!

 確かに美少女だけど、

 自分で美少女って言っちゃうあたり

 ちょっとナルシスト入ってるけど、

 でも確かに美少女!!

 スタイル抜群で、もうたまらない曲線美!

 そして、

 露出が多めでちょっとエッチだけど

 可愛い衣装!

 それに加えて、

 声まで(アドリブ)だなんて・・・!

 いよっ!!リーブ様っ!!!」

愛夢        

「・・・それ、褒めてるの・・・?

 うーん、なんか微妙だけど、ありがとう?」

虎座

「助けて頂いてありがとうございました!

 あと、一つ気になったんですけど・・・?」

愛夢

「何かしら?」

虎座

「あいむちゃん・・・だよね?久しぶり。

 どうしたの?そんな格好して?」

愛夢

「・・・・ッ!!

 気付いてたなら

 早く言いなさいよぉぉぉぉ!!」


 

【第二部】


 

虎座

「それにしても。

 久しぶりだね。あいむちゃん。」

愛夢

「・・・うん。

 もっとびっくりすると思った。」

 

虎座 

「びっくりしたよ!

 元から可愛かったけど。

 こんなに可愛くなってるなんて!」

 

愛夢

「・・・ッ!

 ・・・ふ、ふん!

 別に、嬉しくないもん!」

 

虎座

「そういえば、

 遠くに引っ越しちゃうって聞いて。

 めっちゃ寂しかったなぁ。

 泣いてお別れしたよね。

 懐かしいや。

 こっちに戻ってきたの?」

愛夢

「そう。

 パパの仕事の都合でね。

 こっちに戻ってきたんだ。」

虎座

「・・・あっ。あの・・・。」

愛夢

「・・・うん。あの、パパ。」

 

虎座

「忘れようがないよ。あいむちゃんパパ。」

 

愛夢

「そうよね・・・。

 アタシのパパながら。

 大好きよ?大好きだけど・・・。」

 

虎座

「うん。

 僕は、あんなパパにはなれないと思う。

 なりたいとも思わないけど。」

愛夢

「失礼ね!

 ・・・って言いたい所だけど。

 分かるわ。」

 

虎座

「うん。愛が深すぎて、怖い・・・。」

 

愛夢

「でしょうね・・・。

 娘であるアタシもそう思うもの・・・。」

 

虎座

「そういえばさ。

 聞いていいかわからないけれど。

 どうしてあいむちゃんが魔法少女に?」

 

愛夢

「選ばれてしまったから、よ。

 それ以上も、それ以下もない。」

 

虎座 

「う、うん・・・。

 でも、あいむちゃんパパが

 黙ってないんじゃない?

”あいむにこんな

危険な目に遭わせるわけには!”

 

 とか言ってさ。」

愛夢

「・・・それがね・・・。」

 

虎座

「うん??」

 

愛夢

「・・・ノリノリなのよ・・・。」

 

虎座

「・・・・え?」

 

愛夢

「むしろ、緊急時でも無いのに。

 変身させようとしたり。

 もう、

 何万枚っていう写真を撮られてるわ。

 ・・・ハァ。」

 

虎座  

「ヒィッ・・・ !!」

 

愛夢

「あの、パパよ?想像出来るでしょ?」

 

虎座 

「そっちだったか・・・。

 やっぱ、凄いね。あいむちゃんパパ。」

 

愛夢

「・・・ヒッッ!」

 

虎座

「あいむちゃん!?」

 

愛夢

「・・・逃げるわよ。」

 

虎座

「・・・・え?」

 

愛夢

「早く!!

 パパが物凄い勢いで来てるわ!

 とらくんが○されちゃう!!」

 

虎座

「それはやばい!!

 って?!

 また愛、深くなってない!?」

 

愛夢

「だから、急いで!!!」

 

虎座

「う、うん!」

 

愛夢

「男の子の友達が出来る度にね、

 脅しをかけられるの。

 とらくんもあるよね。

 例のアレ。

        

 “君は愛夢の何だね?

将来、妻に迎えたいとか

言うんじゃないよね?”

そんな覚悟も無いやつが!?

愛夢に近づくとはな!?

ハッ!笑わせる!!”

        

 って・・・。

 パパのあの凄みに唯一耐えられたのって、

 とらくんだけなの・・・。」

虎座

「そ、そうだろうね・・・。

 懐かしい・・・。

 僕も実際は

 頭が真っ白だったけどね・・・。」

愛夢

「我がパパながら・・・ごめんね。」

虎座

「いや、いいよ・・・。」

 

愛夢

「ヒッ・・・。

 とらくん、感じる・・・わよね?」

 

虎座

「うん・・・。

 パパの殺気、だね・・・。」

愛夢

「そうね・・・。

 ふぅ・・・。

 せーのっ!!」

 

虎座&愛夢

「逃げよう!!!」


 

【第三部】


 

虎座

「はぁ・・・(深いため息)。

 相変わらず、濃いね。

 あいむちゃんパパ。」

 

愛夢

「・・・ごめんね。

 とらくん。あんなパパで。」

 

虎座

「僕、化物に襲われる時ですら

 死を覚悟をしかけたくらいだけど。

 覚悟、しちゃったよ・・・。」

愛夢

「本当に、ごめんなさい・・・。」

 

虎座

「あいむちゃんは悪くないよ。」

 

愛夢

「ありがとう。とらくんは優しいね。

  変わってなくて良かった。」

 

虎座

「あいむちゃんも。」

 

愛夢

「でも、パパ・・・。

 話しちゃったわね。

 魔法少女になった理由。」

 

虎座

「う、うん・・・。

 あいむちゃん、大丈夫?」

 

愛夢

「仕方ないわよ。

 足掻(あが)いたって、

 魔法少女の運命からは

 逃(のが)れられない。」

 

虎座

「でも・・・!」

 

愛夢

「良いのよ。

 アタシならこの運命を

 乗り越える自信、あるんだから!

 だから、応援してよね!!」

虎座

「もちろんだよ!!」

 

愛夢

「ありがとう。」

 

虎座

「あいむちゃん、ありがとうね。」

 

愛夢

「うん。久しぶりに

 とらくんと話ができて良かった。」

 

虎座 

「うん。

 またね!あいむちゃん!」

愛夢

「うん!またね!!」

 

(虎座自宅)

虎座

「(ドアを開ける音)ただいま〜。

(自室に入る)・・・ふぅ。

 あいむちゃん。

 めちゃくちゃ可愛くなってた。

 でも、それよりも。

 魔法少女・・・か。

 あいむちゃんが・・・ね。」

(愛夢自宅)

愛夢

「とらくん・・・。

 アタシが、とらくんを守るから。

 絶対に。」


 

【第四部】

 

虎座  

「魔法美少女リーヴ様!」

 

愛夢

「可憐に美麗に迅速にっ!

 魔法美少女ドリーミンラヴ!

 惚れて萌え尽きちゃいなさい!」

 

虎座

「よっ!!今日もカワイイー!美しいー!

 そしてっ・・・萌え萌えー!」

 

愛夢

「さぁ、燃え尽きなさい!!

 マジカル・エモモエ!!」

 

虎座

「出たー!マジカル・エモモエ!!

 萌え要素はリーヴ様の外見と、

 魔法の名前くらいで

 威力はえげつないー!!」

 

愛夢

「中身も、あるわよ♡」

虎座

「それは、僕は分かるけど、

 敵には・・・。」

 

愛夢

「中身が外見に現れるって言うでしょ!」

 

虎座

「うん、確かに。可愛いよ。」

 

愛夢

「・・・ありがと。」

 

虎座

「さあ、吸収だね!」

 

愛夢

「ええ。

  “残滓(ざんし)よ。

 我(われ)の元(もと)へ。”」

虎座 

「お疲れ様!

 そういえば、気のせいかな?

 敵が弱くなってきたのかな・・?

 最近、苦戦しないよね?」

 

愛夢

「・・・気のせいよ?

 アタシが強すぎるだけなんじゃない?」

虎座

「そうだね!やっぱり、あい・・・じゃない。

 リーヴ様、サイカワだもんね!」

 

愛夢

「もちろんよっ!」

 

虎座

「うんうん!この街もまた、

 平和が保たれた、と!」

 

愛夢

「・・・解除っ、と。

 今日もアタシはサイコーだったでしょ?!」

 

虎座

「うんうん!さすがだよ、あいむちゃん!」

 

愛夢

「でっしょぉ〜?ふふん♪」

 

虎座

「今日は、もう化物も出なさそうかな?

 帰ろうか!」

 

愛夢

「そうね。帰りましょ。」


 (虎座自宅)

虎座 

「(ドアを開ける音)ただいま〜。

 あいむちゃん、今日も可愛かった。

 けど・・・。心配、だな。」

 

 (愛夢自宅)

愛夢

「とらくん・・・。勘が良いなぁ。

 最近、魔力がどんどん上がってる。

 とらくんを守れるのは良い事なんだけど。

 このままだとマズイかなぁ・・・?

 パパに相談しなきゃ・・・。」


 

【第五部】


 

虎座

「大丈夫?!リーヴさんっ?!」

 

愛夢

「・・・えぇ。こいつ、強いわ・・・!」

 

虎座

「リーヴさん、この所、楽勝だったのに!

  突然、なんでこんなレベルの敵が?!」

 

愛夢

「大丈夫、アタシは負けないからっ!!

  危ないから、下がってて!」

 

虎座

「けどっ!!」

 

愛夢

「早くっ・・・!

あっ!危ないっ!!」

虎座

「うわっっ!!!」

 

愛夢

「うぅ・・・。」

(虎座を抱きながら吹き飛ばされた)

 

虎座

「うぅ・・。・・?!あいむちゃんっ!!!」

 

愛夢

「その名で呼ばないでって・・・!

いっ・・・たぁ・・・。」

虎座

「ごめん、僕が出しゃばって・・・!」

 

愛夢

「アタシなら、大丈夫だから!

 とらくんこそ、大丈夫?」

 

虎座

「あいm・・・。

 リーヴさんが

 庇(かば)ってくれたから・・。」

 

愛夢

「守れたなら、良かった。

 今度こそ、アイツを倒してくるわ!」

 

虎座  

「本当に、気を付けて!!」

 

愛夢

「アタシは誰?」

 

虎座

「最可愛(さいかわ)の

 魔法美少女ドリーミンラヴ!!」

 

愛夢

「そう。だから!アタシは負けないわ!」

 

虎座

「うん!信じてるよ!!

 今日も、最高だよっ!!」

 

愛夢

「・・・ありがと。

 行ってくる!!」

 

    (飛行魔法で飛び立つ愛夢)

 

虎座

「愛夢ちゃん、負けないで!」

 

    (敵と相対する愛夢)

 

愛夢

「さあ、アタシの大好きな人の為にも。

 この街のみんなの為にも!!

 負けないわ!!

 かかって来なさい!!!」


 

【第六部】


 

虎座

「・・・あいむちゃん?」

 

愛夢

「・・・・・・・・・。」

 

虎座

「お父さん・・・。

 あいむさんをこんな目に合わせてしまって

 申し訳ないで・・・え?

 こんな時に優しくしないでくださいよっ!

 むしろ、いつもみたいに・・・!

 僕が、守られても!

 あいむちゃんがこんな目に合うくらいなら!

  どうして・・・!どうして・・・っ!!

 

 あいむちゃん・・!

 ごめん・・・。本当に、ごめん・・・!」

 

 その、何なんですか?

 僕に秘められた力、って。

 あいむちゃんが

 こんなひどい目に合ってまで

 守る程の事なんですか?!

 どうして?!

 僕はこんなにも無傷で!

 ピンピンしてるのに!!!

 どうしてっ!!!」

 

愛夢

「もう・・・ウルサイ・・・!」

 

虎座        

「あいむちゃんっ!?」

 

愛夢        

「痛いっっっ!もうっ!

 優しくしてよ。

 怪我人(けがにん)なんだから・・。」

 

虎座

「ごめん。あいむちゃん・・・。

 目が覚めてよかった。」

 

愛夢

「ううん。アタシこそ。

 あんな大見得(おおみえ)はっておいて。

 こんなザマ。

 心配かけてごめんね。とらくん。

 ・・・パパも。」

 

虎座

「でもっ!あいむちゃんが、

 こんなに傷ついてまで

 僕は守って欲しいなんて・・・。」

 

愛夢

「それはダメっ!!!

 ・・・ゲホッ、ゲホッ・・・。

 いたた・・・。

 アタシが、とらくんを守るって。

 アタシが決めたの!」

 

虎座        

「どうして、そこまでするんだよ・・・!」

 

愛夢        

「・・・だからよ。(小声)」

 

虎座        

「・・・え?」

 

愛夢        

「なんでもないっ!!

 もう、知らないっっっ!

 眠たいから、出て行って!!」

 

虎座

「あいむちゃん・・・。ごめんね。」

 

        (虎座、部屋から出ていく)

 

愛夢

「パパ・・・。

 あいむ、弱くてごめんなさい。

 とらくん・・・。

 傷つけて、ごめんなさい、。

 うぅぅ・・・あああああん(号泣)」


 

【第七部】


 

虎座        

「んー・・・もっとこう・・・。

 そうだなぁ・・・うーん・・・。」

 

愛夢

「・・・ぁ。

 とら・・・くん・・・。」

 

虎座

「あっ・・・あいむちゃんっ!」

 

虎座

「あのさ!」

愛夢

「あのね!」

虎座

「あっ・・・」

 

愛夢

「えっと・・・どうぞ?」

 

虎座        

「う、うん。

 あいむちゃん、ごめんね。

 いつも、僕が無力で。

 あいむちゃんには

 助けてもらってばかりで。

 情けないよ・・・。」

 

愛夢        

「そんなことないっ!!!」

 

虎座        

「・・・え?」

 

愛夢        

「アタシは、強くなんかない。

 だけど、とらくんだから。

 頑張れた。

 アタシがとらくんを守れるって。

 そう思えたから。

 だから、強くなれた。

 とらくんじゃなきゃ、

 アタシは・・・アタシは・・・。」

虎座

「あいむちゃん・・・。」

 

愛夢

「心配かけてごめんね?

 この前、倒した化物からは、

 最期の反撃をかわすだけの力が残っていなくて・・。

 とらくんを守るって言ったクセに。

 ・・・失格だわ・・・。」

 

虎座

「違うよ。あいむちゃん。」

 

愛夢

「違わないっっ!!アタシは・・・!」

 

虎座

「あいむちゃん。あのね。

  僕は、化物を倒す力は、無い。

 だから、そこはね。

 あいむちゃんにお願いするしかない。

 そんな自分が本当に悔しくて悔しくて。

 だけど、あいむちゃんが、

 僕だけじゃない。街のみんなの為に、

 極力、壊れるものを最小限に抑える為に

 工夫して戦ってることも知ってる。

 この前の化物にしたって、

  反撃をかわす力は、”残ってた”。

 けど、避けてしまったら・・・。

 たぶん、家が数十軒(すうじゅっけん)は、

 倒壊(とうかい)してたよね。

 だから、受けるしかなかった。

 だけど、受ける為の魔力が足らなくて、

 あんなにも深いダメージが残った。

 それがわかっていながら、

 何も出来ない僕は、本当に無力だ。

 本当に、悔しくて、悔しくてたまらない。」

 

愛夢

「とらくん・・・・。」

 

虎座

「だから、僕も強くなるよ。」

 

愛夢        

「え?」

 

虎座        

「もちろん、魔法使いには僕はなれない。     

 けど、あいむちゃんの心だけでも。

 支えられるような。

 強い男に。僕はなるよ。」

 

愛夢

「とらくん・・・ッ!

 アタシッ!アタシッ・・・!」

 

虎座

「ごめんね。

 だから、もう、泣かないで。

 いつも、ありがとう。

 あいむちゃん。」

 

愛夢

「アタシこそっ!ごめんなさいっ!!

 あと・・・うわぁぁぁぁん・・・。」

 

虎座

「・・・よしよし。

 相変わらず泣き虫なんだから。」

 

愛夢

「とらくん・・・!

  ありがとう・・・ありがとう・・・。」

 

虎座

「僕こそ。ありがとう。

 大好きだよ。あいむちゃん。」

 

愛夢

「・・・ッ!

 とら・・・くん・・・。」

 

虎座

「・・・ムードも何も無いね。

 あいむちゃんが、また笑った時に。

 また、言うね。」

 

愛夢

「うん・・・。少しだけ、このままで良い?」

 

虎座

「もちろん。」


 

【第八部】


 

虎座        

「うぅぅ・・・がああああああああっっ!!」

 

愛夢    

「とらくんっっ!?とらくんっっっ!!!」

 

虎座?        

「ふふふ・・・!

 ご苦労だったな、魔法少女よ。」

 

愛夢        

「えっ・・・とらくんの中から・・・?!

 あなた、なんなの?!」

 

虎座?        

「なんなのとは失礼な。

  私は、浄化の力から、生まれた者、だ。」

 

愛夢        

「えっ・・・?」

 

虎座?        

「まだ完全ではないが。

 これだけの力を得た。

 もう十分であろう。

 人間共を滅ぼすには、な。」

 

愛夢

「滅ぼす・・・ですって?!」

 

虎座?

「試してみるか?」

 

愛夢

「マジカル・ケルスター!

 っと!連続魔法!!

 マジカル・エモモエーーーー!!!」

 

虎座?        

「ほーぅ。思ったより効くな。」

 

愛夢        

「ウソッ?!効いてないなんて・・・!」

 

虎座?        

「いやいや・・・効いたぞ?

 チクッとしてしまったわ。」

 

愛夢        

「そんな・・・!」

 

虎座?        

「はっはっは!!!

 私は、まだまだ強くなる。

 さぁ、魔法少女よ。

 そなたの力を頂こうか。」

 

愛夢        

「さ、させない・・・ッ!」

 

虎座?        

「声が震えておるぞ・・?・・む?」

 

愛夢        

「と、とらくん?!」

 

虎座        

「なんだか、わかんないけど!!

 あいむちゃん!

 こいつ、悪いやつなんだよね!」

 

愛夢        

「そ、そうだけど!とらくん、離れて!!」

 

虎座      

「わかってる!!早く!今のうちに!」

 

虎座?        

「元・宿主。何をしておる?

 そなたの力なぞ、何の役にも立たんぞ?」

 

虎座

「こんな凶悪なのが眠ってたとか・・・!

 ゾッとするけど!

 こいつがこれから野放しになる事の方が、

 もっとゾッとする!!」

 

愛夢        

「そうだけど!!とらくん!!!離れて!!?」

 

虎座        

「無理。

 もう、身体が言う事を効かない・・・!」

 

愛夢        

「・・・・え?」

 

虎座?        

「元・宿主だからか耐えておるようだが。

 私に近づくだけでも、生命力が

 吸い尽くされていくはずだ。

 どうした?

 早く離れなくて良いのか?」

 

虎座        

「ち・・・くしょう・・・!」

 

愛夢        

「とらくん!!!」

 

虎座        

「あい・・む・・ちゃ・・ん・・・!

 早・・く・・・!」

 

虎座?        

「早くせんで良いのか?

 元・宿主の生命が無くなるぞ?

  ほら、打てよ」

 

愛夢        

「なんで・・・なんで・・・!

 いやあああああ!!

 

虎座        

「魔法美少女ドリーミンラヴ!

 ・・・ふぅ・・・!

 君に出来る事はなんだ!」

 

愛夢        

「えっ・・・?

 とらくんの笑顔を守る事が出来る!」

 

虎座        

「そう、僕の笑顔を、守ってよ。リーヴ様。」

 

虎座?        

「・・・?

 グッ・・・?!

 貴様、何をした・・・?!」

 

虎座        

「僕は、ずっと役立たずだった。

 だから。

 役立たずなりに出来る事がないか    

 ずっと考え続けた結果だ。

 何をしたか?

 教えるものか!!」

 

虎座?        

「ぐおぉぉ・・・!私の力がっっ!!」

 

愛夢

「とらくん・・・!」

 

虎座

「リーヴ様!!今日もカワイイー!

 美しいー!

 そしてっ・・・萌え萌えー!」

 

愛夢        

「・・・うん!

 さぁ!!!

 アタシの魅力に萌えて燃え尽きるのよっ!!

 マジカル・ラヴアンドドリーマー!!!」

 

虎座?        

「バカな・・・!

 バカなぁああああああああ!」

 

 (間)

 

愛夢      

「・・・もう。バカ。」

 

虎座        

「バカって・・・。へへ。」

 

愛夢        

「ありがとう。とらくん。」

 

虎座        

「こちらこそ。あいむちゃん。」

 

愛夢        

「とらくん。大好き!!

これからも、一緒にいてくれる?」

 

虎座        

「えー、どうしようかなー?」

 

愛夢        

「・・・え?嫌・・・?」

 

虎座        

「冗談だよ。

 ごめんね。

 僕も、大好きだよ。あいむ。

 ずっと、一緒にいてね。」

 

愛夢        

「・・・!うんっ!!」

虎座        

「・・・ごめん。

 僕、○されないかな?」

 

愛夢        

「・・・どうして?」

 

虎座        

「あいむ。感覚鈍った・・・?」

 

愛夢        

「・・・・あ。

 え、待って?!

 さっきのやつより

 殺気が強くない・・・?」

虎座        

「気のせい、ではないね。

 さすがあいむパパだよ・・・。

 仕方無い!!

 よーし!!

 疲れてるだろうけど。いくよー!

 せーーのっ!」

 

虎座&愛夢    

「にーげろーー!」

​                 完

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